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【ニュースレター】競技ヨットから大型帆船に乗り換え大海原へ
パラオへの航海で洋上から情報発信
昨年12月29日、神奈川県横浜沖からスタートした「2019-2020日本-パラオ親善ヨットレース」は、今年1月8日、トップ艇がパラオのコロール沖のフィニッシュラインを通過。その後、12日にかけてすべてのレース艇が完走を果たしました。これらのレース艇と同じ日に横浜を出港し、最後にパラオにやってきたのが帆船「みらいへ」です。
伴走艇としてレース艇のサポートを担った「みらいへ」は、同時に海洋研究開発機構(JAMSTEC)による「海洋プラスチック汚染に関わる科学的調査」の実施、さらに同船に乗りこんだパラオの子どもたちに対する海洋教育プログラムの実施という使命を帯びて伴走しました。1,726マイル(3,197km)、約2週間の航海を終えてパラオに到着した「みらいへ」には、調査協力パートナーとして参加した当社マリン事業本部に籍を置く、関友里恵さんの元気な姿がありました。
関さんは2016年、「YAMAHA Sailing Team Revs」の470級セーラーとして当社に入社。現在はレースの一線から退いたものの、「みらいへ」乗船の「業務」の話がきたときに迷わず引き受けた、潮気たっぷり、元気な「海の女」です。航海中は日々の出来事を「海プラ女子」としてSNSで発信してきました。
パラオに到着。乗船者の皆さん
実際に見てきたことを多くの人と共有したい
「ほぼ毎日、海水のサンプルを採取してマイクロプラスティックの観察を行いました。パラオに近づくにつれ、目の前に広がる海は美しくなるのですが、そんな美しい海にも、目に見えるもの、そうでないものを含めプラスチックが含まれている。私は研究者ではありませんし、専門的な知識を持っているわけでもないのですが、調査を手伝いながら海の環境について考えていかなくてはならないと強く感じました。自分に何ができるかはわかりませんが、まずは実際に見て感じたことをマリン事業に関わる社員や海の仲間たちと共有したいと思います」
こうした体験談と同時に、「環境問題に取り組む研究者たちが本当にかっこ良くて」と率直な感想を漏らした関さん。その一方で、調査チームのリーダーであるJAMSTEC・海洋生物環境影響研究センターの千葉早苗さんは、「さすがに世界でレースを戦ってきただけあって決断力があります。高いマストにも平気で登るし勇敢で頼もしい。一緒に仕事ができて助かったし楽しかった」と関さんを評します。さらに「子どもたちの面倒をよく見てくれて助かりました。彼女自身、多くのことを学ぶことができたのではないかと思います」と付け加えてくれました。
4.7mのヨットから、52mの帆船に乗り換えて大海原へ。今回の体験は関さんにとって大きな「宝」となったことでしょう。
関さんらが乗り込んだ「みらいへ」
海洋プラスチック調査への協力について(ニュースリリース)
https://global.yamaha-motor.com/jp/news/2019/1211/plastic-survey.html
関さんが「海プラ女子」として太平洋上から発信した各種情報は、ツイッターアカウント@umipura_girl でご覧いただけます。調査のサポートの様子やパラオの子どもたちと一緒に船の掃除をする様子など、毎日の充実ぶりが伝わってくるようです。今回の素晴らしい体験やそれを通じて得た知見は、社内向けの報告会などで共有され、今後の事業活動に活かされていくことになっています。 (広報グループ: 河合 舞子) |