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新型車両のイメージ
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Press release -

日立がカナダの地下鉄オンタリオ線で約9,500億円の共同受注 車両、鉄道システム、運行・保守をコンソーシアムで提供、北米での鉄道システム事業を拡大へ

 株式会社日立製作所(以下、日立)の鉄道システム事業におけるグループ会社である日立レールは、カナダのオンタリオ州でインフラを管轄するInfrastructure Ontario(以下、インフラストラクチャー・オンタリオ)及びトロント市近郊の交通を管轄するMetrolinx(以下、メトロリンクス)から、Connect 6ix(以下、コネクトシックス)コンソーシアムのリーダーとして、地下鉄オンタリオ線向け車両、鉄道システム、運行・保守を共同受注しました。契約金額は90億カナダドル(約9,500億円)*1です。このプロジェクトでは車両、鉄道システムの納入だけでなく、30年間の運行・保守を行います。

 また本プロジェクトは、ヒューロンタリオライトレールトランジットプロジェクト*2に続き、日立の鉄道システム事業で、カナダで受注した2件目の大型インフラプロジェクトです。タレス社のグラウンド・トランスポーテーション・システムズ部門買収後、カナダで約1,000人の従業員が加わる予定で、ヒューロンタリオライトレールトランジットやオンタリオ線のプロジェクトなどを通し、日立のカナダでのプレゼンスが強固になります。日立レールは現在北米に1,200人以上の従業員がおり、100以上のプロジェクトに取り組んでいます。カナダでのビジネス拡大は日立の北米市場での成長戦略に沿ったものです。車両、信号、保守、デジタルソリューションのリーダーとして、日立は北米全域で鉄道システムの新設、改修に取り組んでいきます。

 オンタリオ線は、総延長15.6kmの新しい地下鉄路線です。最短90秒の運転間隔で駅を結び、トロント市中心部での高頻度な高速輸送サービスを実現します。完全自動運転システムを採用した、この新しい地下鉄路線は、1時間・片方向当たり最大30,000人の輸送能力を有し、トロント市の公共交通の輸送能力と接続性を飛躍的に向上させます。西側のエクシビション/オンタリオ・プレース駅と東側のオンタリオ・サイエンス・センター駅を結ぶ本路線には、15駅が設置され、そのうち8駅が地下に建設される予定です。輸送能力の増強に加えて、本路線は、都市間輸送を行うGO Transitの鉄道路線やトロント地下鉄1号線、2号線、5号線(エグリントン・クロスタウンライトレール、建設中)などへの40以上の接続を有し、既存の交通システムの接続性の改善に貢献します。

 本契約の一環として、リーダーである日立レールとコンソーシアムのメンバーは、車両の設計・製造、軌道・鉄道システムの据付・統合、及び30年間の運行・保守を行います。日立レールの世界中での地下鉄車両製造の豊富な経験を活かして、コネクトシックスコンソーシアムは最新型の自動運転車両を納入します。車両には以下のような最新の技術が採用されます。

・車内WiFi

・デジタル旅客情報システム

・充電コンセント

・自転車専用スペース

・車いす用スペース(2台分)

・永久連結された編成

・冷暖房設備

・ホームドアと連動して開く車両ドア

・回生ブレーキ

 また、オンタリオ線全駅のWi-Fiアクセス、案内デジタルサイネージ、ホームドアも納入される予定です。

 最高速度時速80kmの新型車両は、電気のみで駆動し、トロント市におけるグリーンな移動手段を乗客に提供します。オンタリオ線は、市内の道路から1日当たり最大28,000台の自動車を減らす効果によって、渋滞を緩和するとともに、環境保護に貢献します。

 オンタリオ線は完全自動運転(GOA4レベル)及び高い安全性、信頼性、輸送能力により、このように大きな変革をもたらします。日立レールの世界最先端のデジタル列車制御システムは、運転間隔最短90秒という高頻度な輸送サービスを可能にします。これにより、乗客は駅で列車を長い間待つ必要がなくなります。

 オンタリオ線には最新式の無線式列車制御システム(以下、CBTC)が導入されます。CBTCは軌道、車両、コントロールセンターをシームレスにつなぎ、鉄道システムの全体管理に大きなメリットをもたらします。全自動で統合されたシステムにより、安全に列車間隔を短くでき、さらに加速や減速をより効率的に行いエネルギー消費を削減することができます。日立レールは、デンマーク、台湾、イタリア、英国、中国、ギリシャ、インド、米国など世界中での自動運転システムの経験を活かすことができます。

 列車運行の水準を高めるため、日立とコネクトシックスコンソーシアムのメンバーのTransdev Canada Inc.はオンタリオ線のためのデジタルコントロールセンターと保守・保管のための施設を新設し、数百人の継続的な雇用を創出する予定です。コネクトシックスコンソーシアムのチームは、2023年の着工に先立ち採用活動を開始し、本プロジェクトのために800人以上の採用をする予定です。


 コネクトシックスコンソーシアムのメンバーは以下の通りです。

 ・リーダー:Plenary Americas、日立レール、Webuild Group、Transdev Canada Inc.

 ・設計チーム:日立レール、IBI Group Professional Services (Canada) Inc.

 ・デリバリーチーム:日立レール、Webuild Group、NGE Contracting Inc.

 ・運行・保守・改修チーム:日立レール、Transdev Canada Inc.

 ・ファイナンシャルアドバイザー:National Bank Financial Inc.、株式会社三井住友銀行

*1 1カナダドル=105円で計算

*2 2019年10月23日付プレスリリース https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2019/10/1023b.html

■日立レールGroup CEO Andrew Barr(アンドリュー・バー)のコメント

 「自動運転メトロシステムのグローバルリーダーとして、私たちはオンタリオ線によってトロントの交通網の変革に貢献できることを大変喜ばしく思います。本プロジェクトはヒューロンタリオライトレールトランジットプロジェクトに続いて私たちのデジタルの知見とエンジニアリングをカナダで活用できる2件目の大型インフラプロジェクトです。運行・保守などを担う30年間、私たちはトロント市で存在感を示すことができます。」

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■日立製作所について

日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。金融・官公庁・自治体・通信向けITサービスやお客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、産業流通、水インフラ、ヘルスケア、家電・空調システム、計測分析システム、ビルシステムなどの幅広い領域でプロダクトをデジタルでつなぐ「コネクティブインダストリーズ」と、自動車・二輪車の分野で先進技術を提供する「オートモティブシステム」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。グリーン、デジタル、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2021年度(2022年3月期)の連結売上収益は10兆2,646億円、2022年3月末時点で連結子会社は853社、全世界で約37万人の従業員を擁しています。

詳しくは、日立のウェブサイト(https://www.hitachi.co.jp/)をご覧ください。

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