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AR技術を利用したシステムにおけるボルト締結作業の様子
AR技術を利用したシステムにおけるボルト締結作業の様子

Press release -

AR技術を利用した鉄道車両向けボルト締結作業管理システムを実用化 さらなる作業効率と品質の向上を実現

 株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、YAMAGATA株式会社(代表取締役社長:山形 隆司)、京都機械工具株式会社(代表取締役社長:田中 滋)とともに、AR*1技術を利用した鉄道車両向けボルト締結作業管理システムの実用化に成功しました。本システムは、ヘッドマウント型スマート端末のディスプレイ上に、締結すべきボルトの位置や、そのボルトを規定された力で締結したかを確認することができるメーターを表示するとともに、デジタル処理による作業記録の自動管理を可能にします。今後、日立は本システムの適用範囲を段階的に拡大し、鉄道車両の製造作業を効率化するとともに、品質のさらなる向上をめざします。*1AR(Augmented Reality、拡張現実):スマート端末を通して実環境にデジタル情報を重ね合わせる技術

鉄道車両の製造においては、機器類を固定するボルトが走行中に緩むことがないように、確実にボルトを締結し、その結果を記録する必要があります。これまで日立では、デジタルトルクレンチシステム*2を使い、自動でボルトの締結力を判定するとともに、タブレットPCを用いてその結果を記録していました。また、さらなる作業効率と品質の向上をめざし、ヘッドマウント型スマート端末とAR技術を利用したボルト締結作業管理システムを開発し、実用化に向けて現場実証を進めてきました*3。

*2 デジタルトルクレンチシステム:デジタル式トルクレンチとタブレットPCにより締結力の判定と記録を自動で行うシステム

*3 2019年1月11日付ニュースリリース「鉄道車両向けにAR技術を利用したボルト締結作業管理システムを開発し、さらなる製造効率の向上を実現」

このたび、本システムの現場実証を通じて、技術・運用面における課題の抽出・評価を行い、本システムの実用化に成功しました。従来は、タブレットPC上で指定されたボルトと、実際に締結したボルトが一致しているかを確認するのに手間がかかっていましたが、本システムの実用化により、ヘッドマウント型スマート端末のディスプレイ上で確認することができ、効率的に作業を実施することができます。また、一般的に、AR技術を駆使したシステムの運用には、三次元設計データやコンピュータグラフィックスなどが必要とされていますが、本システムはボルトの位置座標と締結力からなる簡単な表形式データを活用することで利用できるほか、熟練者の作業を記録したデータをAR作業指示データとして再利用することができ、製造のみならず、メンテナンス、修繕の現場へも容易に対応することが可能です。

今後、日立は鉄道車両の製造およびメンテナンス作業などにおいて、今回実用化した本システムの適用を段階的に進め、作業効率と品質のさらなる向上をめざすとともに、熟練作業員不足の課題解消など適用範囲を拡大していきます。

日立製作所について

日立は、OT(Operational Technology)、IT(Information Technology)およびプロダクトを組み合わせた社会イノベーション事業に注力しています。2018年度の連結売上収益は9兆4,806億円、2019年3月末時点の連結従業員数は約296,000人でした。日立は、モビリティ、ライフ、インダストリー、エネルギー、ITの5分野でLumadaを活用したデジタルソリューションを提供することにより、お客さまの社会価値、環境価値、経済価値の3つの価値向上に貢献します。

日立のウェブサイト

以上

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