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スイス・ビジネス・ハブ 投資促進部 ニュースレター 2022年4月号
草花から春の香りが舞い立つ季節となり、新年度を迎えられた日本企業の皆さまにとりましては慌ただしい日々をお過ごしのことと存じます。
スイス・ビジネス・ハブ 投資促進部では、昨年後半から本年にかけて、日本企業による欧州での活動の活発化を実感しています。本ニュースレターでも楽天メディカル、セイコーエプソン、日本ガイシなどが、コロナ禍でも着実にスイスとの接点を設けて活動する様子などをご紹介しています。オンラインツールの定番化に加え、段階的な渡航制限解除による欧州域内の人の動きの活性化が、これまで以上に国境を越えたビジネス機会創出を推進しているように感じられます。世界的な情勢の不安定要素は拭えないものの、スイスは欧州において安全で安定した環境を提供できることを自負し、日本企業にとりまして安心のおける欧州ビジネス拠点として支援体制を整えてまいります。
本年度もどうぞよろしくお願いいたします。
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INVESTMENT NEWS
エプソンがスイスのIPRINT研究所と協業へ
セイコーエプソンが、最先端インクジェット技術を備えたスイスiPrint研究所との協業、同施設内に子会社支店設置を発表しました。
NEC子会社がスイス企業のがん治療薬事業を買収
NEC子会社のNECオンコイミュニティ社が、スイスのバイオテクノロジー企業ヴァクシム社のネオアンチゲンワクチン療法事業を買収しました。
リコーがアクソン・アイビーの株式取得
リコーグループが、Axon Groupからスイス企業Axon Ivy AGの全株式取得を発表しました。スイス・ルツェルンン州に拠点を構えるアクソン・アイビー社はビジネスプロセスのデジタル化を専門としており、買収完了後はリコー社の独立子会社として運営を継続し、同社のブランド、製品、従業員は既存のまま維持する見込みです。
モバイルゲーム大手PLAYTICA社がスイスにAI研究開発拠点設立
モバイルゲーム大手のPlaytika社が新拠点をヴォー州・ローザンヌに設立しました。AIの研究開発に焦点を当てた新オフィスは、本社を構えるイスラエルのAIラボと密接に連携しています。
グレイ建設がバーゼルに新拠点設立
工場建設に特化した米ゼネコン・エンジニアリング会社のグレイ建設がスイス・バーゼルに子会社を設立しました。欧州拠点として同地を選択した主な理由として、DACH地域における中心的な地位、優秀な労働力、好ましいビジネス環境などが挙げられています
独COMPLEO社がチューリヒに新拠点設立
ドイツのCompleo Charging Solutions AGがスイスに子会社を設立しました。電気自動車充電ソリューションを提供する同社は、将来的に新設のチューリヒ拠点からスイス全土の活動を管理します。
長期的視野での戦略的欧州拠点 スイスを語る
2年におよぶコロナ禍で、海外事業を手掛ける企業は数多の制限のなか企業活動を継続しています。欧州事業をスイスから行う日本企業にとってはその影響はどれほどか。スイスの経済状況や企業活動、そして、在スイス日本企業の動向から新規進出事例まで、多角的な視点で「欧州事業としての日本企業とスイス」について議論を展開するオンラインセミナーを開催しました。
暗号通貨危機も好調なクリプトバレー
CV VCによる最新のCrypto Valley Top 50 Report 2021が発行され、クリプトバレーは、懸念されている暗号通貨危機をほぼ無傷で乗り切るだろうと予測しています。現に、当地でトップクラスとされるブロックチェーン企業の評価額は、2020年末以降464%上昇しており、ユニコーン企業数もほぼ倍増しています。
投資家とスタートアップのマッチングプラットフォーム
数百ともいわれる投資家が活動するスイスでは、スタートアップの環境も複雑化を増しています。両者をより効率的に結びつけるための新しいプラットフォーム「SuisseFund」が立ち上がりました。
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SWITZERLAND INNOVATION / SWISS TECHNOLOGY
日本ガイシ株式会社:新製品・新規事業の創出を目指し、スイスへ
スイス・イノベーション・パーク・ネットワーク・ウエスト・EPFL(SIP ネットワーク・ウエスト・EPFL)が提供する「Academia Industry Collaboration(AIC)」プログラムを活用している日本ガイシ株式会社の担当者にインタビューしました。
次世代バイオマス加工スタートアップにアサヒグループホールディングスが出資
バイオマス加工技術を提供するEmbion Technologies社が450万スイスフランの調達に成功しました。主な出資者は日本のアサヒグループホールディングスです。
スイスのスタートアップが次世代ボートでHACK OSAKA入賞
スイスの技術系スタートアップMobyFlyが、Hack Osakaで開催されたHach Award 2022で入賞しました。「Hack Award」は起業家のアイデアとビジネスモデルを競うでグローバル・ビジネスプランコンテストで、2025年に大阪で開催される万国博覧会での展示アイデアを事前選定するイベントです
欧州における最先端インクジェット技術開発センター
スイス西部フリブール州に、欧州屈指のインクジェット技術開発研究所「iPrint」が立地しています。伝統的に培われた精密機械技術を強固な基盤とした同地のインクジェット技術の発展は目覚ましく、様々な分野への応用と活用が期待されています。インクジェット技術は、日本でも大手メーカーを中心に製品やサービスの開発が盛んな分野であり、iPrintは欧州市場を視野に入れた技術開発拠点として、高い技術を備えた日本企業との連携や進出を推奨しています。
環境に優しいブルー水素の立証へ
エネルギー移行への貢献可能性を秘めるのはグリーン水素だけではありません。ブルー水素もそのひとつです。しかしながら、生産時とサプライチェーンにおけるメタン排出を可能な限り避けることが重要です。スイスのポール・シェラー研究所が主導した研究による新しい見解をご紹介します。
シンヘリオン社とセメックス社が世界初ソーラーコンクリートの製造へ
シンヘリオン社が世界初となるソーラークリンカーへプロセス熱の供給を行いました。 スイス・ティチーノ州に拠点を構える持続可能な太陽光燃料のパイオニアとして知られる同社は、セメント製造大手セメックス社と共同でスペインに設置されたパイロットプラントでセメント製造を開始し、完全なる太陽光発電セメント工場開発への第一歩を踏み出しました。
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SBHJ NEWSLETTER SPECIAL COLUMN
楽天メディカルとスイスのメドライトがともに目指す「がん克服。」
楽天メディカルは、2020年8月にスイスの医療機器メーカーであるメドライトを買収したことを公表しました。両社がグループとして、ともにがん治療に取り組む意義を、楽天メディカルの小玉裕之氏に聞きました。精度の高い技術と製品を持つスイス企業のグループ化の背景から実施、そして今後の展望など、コロナ禍に行われた買収事例をご紹介いたします。
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SUCCESS STORY
出光興産株式会社:欧州の中心から、オープンイノベーションに挑戦
有機ELディスプレイと電池技術のイノベーション推進拠点 - スイス -
日本有数の石油会社である出光興産株式会社は、その多様な事業活動に次世代ディスプレイに活用される青色発光材料や有機ELの開発を含みます。2017年にスイス・バーゼルに創設された同社の研究開発拠点での活動や今後の展望について、出光興産株式会社電子材料部長明田川正敏氏に語っていただきました。
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J-BIG COLUMN
横河電機株式会社:産業オートメーションからバイオテクノロジーまで - J-BIGインタビュー④ -
スイス・ビジネス・ハブ 投資促進部は、ドイツを中心に在欧州で日本とのビジネスに携わる人々を対象としたメールマガジン「J-BIG」にスポンサーとして協力し、毎号スイスにおけるビジネスインタビューを掲載。欧州屈指の日本企業コミュニティが存在するドイツの隣国として、スイスは、市場へのアクセスはもちろん、身近にビジネスの付加価値を高められる場所として活用できる存在です。第4回コラムは、スイス・イノベーション・パーク・バーゼルに拠点を置くヨコガワ・イノベーション・スイス(YIS)。大手メーカーである親会社のリソースを活用しながら、新事業の創出を目指しています。現在社員は2名。なぜ、スイスで新事業立ち上げに至ったのか、YIS社長の澤井恒治氏にお話を伺いました。
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EVENT
2022年5月31日(火):イノベーションセミナー【TOMMOROW'S HEALTH スイスのデジタル医療技術】
スイスには、医療技術、バイオテクノロジー、ナノテク分野のグローバル企業、スタートアップ、中小企業が集積して密なネットワークを構築する世界的にユニークなライフサイエンスクラスターが存在しています。特に、伝統的に強固な基盤を持つライフサイエンス分野とAIやデータサイエンス技術の融合ともいえる「デジタル医療」分野の発展は目覚ましく、大手企業からスタートアップまで、その技術革新に余念がありません。このクラスターを活用したR&D活動は、スイス企業のみならず高い技術力を備える日本企業の欧州事業発展にも大きく貢献することでしょう。スイスの専門家とスイスでの協業経験を持つ日本企業が登壇し、スイスでの技術発展の可能性と利点を探るセミナーを開催いたします。
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SPECIAL OFFERS
SWITZERLAND PHOTONICS PARKS VISIT
LASER World of PHOTONICS 2022 に出展・訪問する日本企業の皆さま、その足でスイスのフォトニクス関連技術を提供するスイス・イノベーション・パークの視察もいかがでしょうか。スイス全土に展開する6ヶ所の拠点のうち、特にフォトニクス分野の研究を盛んに行っている3つのパークが、スイスのフォトニクス技術やフォトニクス研究開発施設を訪問する視察ツアーにご招待いたします。
AIスキルの強化で組織力アップへ AI MASTER CLASS を提供中
Swiss AI Business Schoolの協力により、グローバル展開を見据える日本企業の皆さまに、ユニークで実践的なオンラインプログラムを提供しています。現状のAI規制、スイスのAIエコシステム、AIデジタルテクノロジーとデータを用いたビジネス価値創造の仕組みをオンラインで学びます。AI、データ、自動化スキル、経営幹部スキルを発展させたい方は、ぜひAI Master Class オンラインコースをご活用ください。キャンペーン期間中は割引料金で受講可能!今すぐスイス・ビジネス・ハブまでご連絡ください。
カーボンニュートラル目標達成をサポートいたします
4月4日、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べて1.5℃以内に抑える目標達成の方策をまとめました。4月5日現在SBTイニシアチブに参加する日本企業は214社に達し、また2021年11月発表の日本経済新聞社のSDGs経営調査によると、温暖化ガスの排出量を将来実質ゼロ以下にすると宣言をした企業は全267社、宣言企業のうち43社は2030年代までの達成を目標とし、日本の産業界での脱炭素の取り組みが加速しています。スイスのクライムワークスは、CO2直接回収技術により、日本企業のカーボンニュートラル目標達成をサポートいたします。クライムワークスのCDRソリューションを是非ご検討ください。https://climeworks.com/
スイス・ビジネス・ハブが日本での問合せ窓口を担当しています。詳細情報のリクエストやお問合せは下記担当者までお気軽にお寄せください。
在日スイス大使館 スイス・ビジネス・ハブ 貿易促進部 木島由美子
Email: yumiko.kijima@eda.admin.ch
Tel(直通): 03 5449 8432
LinkedIn: https://www.linkedin.com/in/yumikokijima/
オンライン名刺: https://ap.sansan.com/v/virtual-cards/a055e097e9a6406c80e0eb7e785c65d8/
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