ニュース -
スイス・ビジネス・ハブ 投資促進部 ニュースレター2020年12月号
日常生活からビジネスまで、様々な面で変容を求められた激動の2020年も幕を閉じようとしています。しかしながら、この危機から生まれた新たな動きや体制にはイノベーションを実感することも少なくありませんでした。
スイス・ビジネス・ハブ 投資促進部では、本年より正式に「スイス・イノベーション」として、日本企業とスイス研究機関とのオープンイノベーション促進活動を始め、国や企業を隔てた協業の有効性と実用性を目の当たりにしている段階です。今年1年で培った経験を糧に、より良い未来を、スイスと日本で協力して切り開いていく機会が増えることに期待を寄せながら、新たな年に向けて志高く活動を続けていく所存です。
----------------------------------------------------------------------------------------
INVESTMENT NEWS
NECがスイスAvaloq社の買収を発表
NECが、スイスの金融ソフトウェア企業アバロック社の買収を発表しました。買収額は20億5000万スイスフランに達しています。アバロック社は引き続きスイスに本社を置く独立企業として運営されます。
JSRライフサイエンスがジュネーブでバイオ医薬品製造を拡大
新たに拡張されるジュネーブの最先端施設には、バイオ製剤のKBIバイオファーマ社と細胞株開発のセレキシス社が入居予定です。両社で合計250人以上の新たな技術職を創出する見込みです。
アマゾンがチューリヒ経済圏にデータセンターを建設中
Amazon.com, Inc.(本社:米国・ワシントン州)は、「Amazon Web Services (AWS)」をスイスで拡大する計画を進めています。同社はスイスに独自のデータセンターを建設中で、このサービスは、2022年以降にチューリヒ経済圏で利用可能となる見込みです。
ハンルイ医薬がスイスに研究開発拠点設立
中国の医薬品企業ハンルイ医薬社が、スイス・バーゼルに子会社設立を発表しました。新設の欧州臨床研究開発拠点は、がん治療を含む革新的な医薬品の開発に取り組みます。
SHIGERU GmbHとCANNSUN MEDHELが資本業務提携へ
2020年1月に、スイス・バーゼルに技術移転プラットフォーム及びPEベースベンチャーキャピタルとして設立されたSHIGERU GmbHは、ギリシャを拠点として欧州でカンナビノイド医薬品製造を手掛けるCANNSUN MEDHEL GROUP PLC(本社:アイルランド)との資本業務提携を発表しました。
イノベーションから税制まで、スイスの魅力を包括的に
スイスの投資環境、イノベーション環境、日本企業進出事例、最新税務情報など、スイスでの事業設立に関する総合的な情報を、日本とスイスからオンラインでお届けしました。
スイス連邦工科大学チューリヒが新たなAIセンターを開設
スイス連邦工科大学チューリヒ (ETH) が、人工知能に特化した新しい研究センターを開設しました。同研究施設はスタートアップのインキュベータとして機能することを目標としています。
クリプトバレー、コロナ禍でも勢い衰えず
2020年上半期、スイスとリヒテンシュタインでブロックチェーン関連企業数は919社に増加し、その数にはユニコーン企業が6社も含まれています。スイス・ツーク州を中心とするクリプトバレーは、コロナ禍にもかかわらず成長を続けています。
ニューヨーク・東京勤務を経て、起業はスイスで
Laurent Balmelli氏はスイス西部・ヴォー州を拠点に構える起業家です。これまでに多くの多国籍企業で事業を立ち上げる経験を経て、現在に至ります。Balmelli氏の豊富な経歴と、同氏が最終的に事業設立の地としてスイス西部を選んだ理由を、INNOVAUDのインタビューで語っています。
農業の未来はスイスから
スイスの農業協同組合fenacoとスイス連邦工科大学チューリヒ(ETH)のスピンオフ企業YASAIは、垂直農業分野で世界初となるパイロットプロジェクトの実現可能性を模索しています。循環経済指針に基づき、持続可能な食料生産の慣行促進を目指します。
これからの物流はブロックチェーンで
近年、チューリヒ経済圏内のブロックチェーンエコシステムは、単なる暗号通貨以上のものを創出しています。特に、物流分野におけるブロックチェーン技術は著しく進歩し、応用されてます。
モデルナ社開発のコロナウイルスワクチンをスイス企業が製造へ
スイスの大手製薬企業ロンザ社は、米国モデルナ社が開発した新型コロナウイルスワクチンの生産を、年内にもスイスで開始する予定です。モデルナ社の開発したワクチンは第3段階治験の暫定結果が発表され、有効性が94.5%とされています。
----------------------------------------------------------------------------------------
SWITZERLAND INNOVATION NEWS
スイス・イノベーション・パーク・バーゼルがノバルティス・キャンパス内に新拠点をオープン
スイス・イノベーション・パーク・バーゼルは、ノバルティス・キャンパス内に新拠点開設を発表しました。新拠点に入居するデジタルヘルスや個別化医療関連の企業やスタートアップは、パークを運営するバーゼルエリア・ビジネス&イノべーションによる支援を受け、スイスでのビジネス展開が可能です。
10年連続イノベーション世界一
世界知的所有権機関(WIPO)の発表によると、スイスは10年連続で世界で最もイノベーションが盛んな国として評価されました。スイスはイノベーションに適した環境を提供しているだけでなく、多くの新しい創造物を生み出しており、それは特許出願数にも表れています。
CERNとEPFLが癌治療の革命にむけて共同研究
CERNとEPFLが共同で実施しているGaToroid研究プロジェクトは、最先端の技術を用いて癌を治療する新技術「ハドロン療法」の開発に貢献しています。
スタートアップが2000万スイスフランの調達に成功
スイス・バーゼルのバイオテクノロジー企業Synendos Therapeuticsは、シリーズAの資金調達ラウンドを完了し、2000万スイスフランの調達に成功しました。同社は、調達された資金で脳内の不安に関連する病態の治療に役立てる分子の前臨床研究を進める見込みです。
スイス・イノベーション・パークはグリーンエネルギーを活用
スイス・イノベーション・パーク・イノヴァーレでは、ほぼ完全に再生可能エネルギー活用してパークを運営する取り組みを行っています。パークのエネルギー源の一つとして近隣を流れるアーレ川が用いられ、太陽光発電システムも設置されています。
--------------------------------------------------------------------------------------------------
COLUMN
バーゼル地域のヘルステック活動
欧州最大のライフサイエンスクラスターとして知られるスイス・バーゼル地域。そのなかでもヘルステック分野に焦点を当て、バーゼル在住のライフサイエンスアナリスト平野まり子氏による2020年11月現在の動向レポートを掲載いたします。世界各国から様々な規模の企業が集まり、オープンイノベーションや協業を盛んに行っているバーゼル地域の活発な様子を、ぜひご一読ください。
--------------------------------------------------------------------------------------------------
EVENTS
2月26日(金)Japan Open Innovation FES 2020→21 参加
第4回目を迎える日本最大のオープンイノベーションイベントは、「オンラインから始まる大共創時代の幕開け」と題し、コロナ禍で変容を迫られたなかでの日本のオープンイノベーションの加速体感を目指してオンライン開催を敢行します。スイス・ビジネス・ハブも「スイス・イノベーション」として日本企業との接点を求めて、意欲的に活動予定です。
3月1日 (月)- 2日(火) btokyo onliine 2021 参加
日本最大級ブロックチェーンカンファレンス「btokyo」が初のオンライン開催を行います。「産業(Industry)・フィンテック(Fintech)・未来(Future)」をテーマに国内外からデジタル経済について議論を行うこのカンファレンスに、スイス・ビジネス・ハブはスポンサーとして参加します。スイス・セッションではCrypto Valley Associationをはじめ様々な機関が登壇し、スイスのブロックチェーン最新情報をお伝えします。
Related links
トピック
- Economy, Finance
タグ
- 先進製造
- investment
- open innovation
- r&d
- switzerland
- advanced manufacturing
- event
- personalized health
- blockchain
- スイス
- ブロックチェーン
- switzerland innovation
- 直接投資
- オープンイノベーション
- 共創
- 研究開発
- スイス・イノベーション
- デジタルヘルス