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90度V型5.0リッターDOHC 32バルブの高性能エンジンを水素化
90度V型5.0リッターDOHC 32バルブの高性能エンジンを水素化

ニュース -

【ニュースレター】仲間とともに広げる「100%水素エンジン」の可能性

「内燃機関にこだわり」を持つ会社

 「当社は、2050年にカーボンニュートラルの実現を目指しています。その一方で、社名に“発動機”とあるように、内燃機関への強い思いとこだわりを持った会社でもあります」(当社・日髙祥博社長)
 昨年11月、カーボンニュートラルの実現に向けて、川崎重工業(株)、(株)SUBARU、トヨタ自動車(株)、マツダ(株)、そして当社の5社は共同発表を行い、内燃機関を活用した燃料の選択肢を広げる共同研究の可能性について検討を開始しました。その会場で披露したのが、トヨタ自動車からの委託により当社が開発した写真のV型8気筒水素エンジンです。「レクサスRC F」などに搭載される5.0リッター・エンジンをベースに、インジェクターやシリンダーヘッド、サージタンクなどを改良したこの水素エンジンは、最高出力335kW/6,800rpm、最大トルク540Nm/3,600rpmを発揮します。
 「水素エンジンは、カーボンニュートラルと、当社の内燃機関への思いを同時に実現する可能性を秘めている。個性や得意領域が異なる各社と協力し合い、さらに仲間を増やしていくことで未来につなげていきたい」。発表の場で、日髙社長はそう話しました。

2021年スーパー耐久シリーズに参戦した水素エンジン搭載トヨタカローラ

 

ガソリン車の代用ではない「水素の魅力」

 当社が自動車用水素エンジンの開発に着手したのは、およそ5年前のこと。開発メンバーの一人である山田健さん(当社AM開発技術部)は、プロジェクトが進展するにつれてある可能性の広がりを感じ始めていました。
 「それは、100%水素を燃料とするエンジンが、じつは非常に楽しく扱いやすい動力特性を持っていたということです」と山田さん。「電子制御のデバイスに頼らなくても、元来水素エンジンは操作しやすいフレンドリーな特性を持っています。『どれどれ』という感じで試走した人たちが、皆、笑顔でクルマを降りてくる。そんな姿を見ているうちに、ガソリンの代用という消極的な動機ではなく、水素エンジンならではの特性に大きな可能性を感じるようになりました」と続けます。
 もう一つ、山田さんらが開発の過程で大切にしているのが官能性能、つまり五感で感じる魅力です。たとえば、特徴的な8in1集合排気管が奏でるハーモニックな高周波サウンドもその一つ。「エンジニアとしてもやりがいのあるチャレンジ。動力性能だけでなく、まだ見ぬ内燃機関の魅力を追求していきたい」(山田さん)
 信じているのは、100%水素エンジンの可能性。徐々に広がる仲間たちと手を取り合いながら、山田さんはその可能性に大きな手ごたえを感じています。

 

カーボンニュートラル実現に向けた共同発表(リリース)

https://global.yamaha-motor.com/jp/news/2021/1113/corporate.html

 

2021年のスーパー耐久シリーズに出場したトヨタカローラの水素エンジンは、トヨタ自動車様、デンソー様、ケン・マツウラレーシングサービス様の各社とともに、5年間をかけて開発してきたもの。これをきっかけに、川崎重工業様をはじめとする各社とともに、二輪車用水素エンジンの共同研究の可能性についての検討もスタートしました。カーボンニュートラルの実現に向けて、業界や会社の枠を超えた仲間づくりが広がっています。

(広報グループ: 堀江 直人)

 

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