当社製「FRPサンドイッチ床版」採用の歩道橋が磐田市に完成

　ヤマハ発動機株式会社製の「FRPサンドイッチ床版」を採用した歩道橋が静岡県磐田市に完成し、3月27日に開通式が行われました。
　この歩道橋は、全面供用が開始された今之浦公園の東西エリアを結ぶ新設の歩道橋で、建設に際して、当社から磐田市へ「FRPサンドイッチ床版」を無償提供しました。
　同日行われた開通式典では、草地博昭市長、当社代表取締役社長の日髙祥博らがテープカットを行いました。

　この「FRPサンドイッチ床版」は、株式会社横河ブリッジと当社が共同開発したもので、ガラス繊維強化プラスチック（FRP）でコア材^※を包んだ構造になっています。軽量、高強度、高耐久等の優れた特長を持つことから、現場施工の省エネルギー化・短工期化、下部構造の簡略化による省資源化・建設コスト低減に寄与し、幅広い用途での活用が期待されています。コア材に木材を用いることで、炭素貯蔵や材料・燃料の代替効果によるCO₂削減効果を合わせて見込めるほか、FRPで表層を覆っているため、コア材への浸水劣化もなく長寿命で、維持・管理コストの低減にも貢献します。

　当社は1950年代からFRPの研究に取り組み、ボートやスイミングプール等の事業・製品を通じて技術力を高めてきました。柔軟な発想と高度な技術によってFRPの可能性を拡げ、合わせてリサイクルやリユース、リニューアルを推進しながら社会課題の解決に向けた取り組みを推進しています。

※ 今之浦公園歩道橋のコア材はバルサ材を使用

■ FRPソリューションサイト　https://www.yamaha-motor.co.jp/frp/

〈参考〉

■ FRPサンドイッチ床版の主な特長

　軽量、高強度、高耐久などの特長を持つ「FRPサンドイッチ床版」は、既設の主桁や下部工（橋台、橋脚に支持される橋桁部）の最適化にも貢献する橋梁用の部材として、歩道橋の新設や修繕、歩道の拡幅（下図参照）などの用途に対応します。工場での生産により安定した品質を保てるほか、現場への搬入性や施工性にも優れた軽量な設計で、工期の短縮にも貢献します。