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【ニュースレター】電動アシスト自転車に見る、「リチウムイオン電池」の貢献

ニュース   •   2019年12月02日 11:00 JST

PASのバッテリーは、鉛、ニカド、ニッケル水素、そしてリチウムイオンと発展

自転車1台分の重量を肩代わりする実力

 「世界初の電動アシスト自転車である初代PAS(1993年)には、安価で汎用性の高い鉛電池が使われていました。このモデルの走行距離は約20km(1充電あたり)。四半世紀におよぶ各種技術の進化で、リチウムイオン電池を搭載した最新モデルでは100kmまで伸びています」
 こう話すのは、当社SPV事業部開発部の野澤伸治郎さん。電動アシスト自転車の開発現場で、電装畑一筋に活躍してきた技術者です。
 「仮に100kmという距離を当時の鉛電池を搭載した車両で実現しようとしたら、電池単体でおよそ自転車1台分もの重量になる計算です。つまり、自転車にもう1台の自転車を載せて走るようなものですから、これだけでリチウムイオン電池の実力をご理解いただけるかと思います」
 「リチウムイオン電池の開発」で、2019年のノーベル化学賞に選ばれた吉野彰さん。その授賞式が12月10日に開かれます。いまや世界のインフラとも呼ばれるリチウムイオン電池は、電動アシスト自転車の性能・機能の向上、また、それに伴うお客様の広がりにも大きな貢献を果たしてきました。
 「(授賞のニュースは)自宅のテレビで知りました。リチウムイオンは、社会にとっても私自身にとっても非常に身近な技術。その原理・原則の発見・発明が世界に認められたことに大きな喜びを感じています」

PAS With SPの走行距離は約100km(1充電あたり)

 

電動アシスト自転車市場全体に好影響

 PASに搭載されるバッテリーは、鉛からニカド(1995年)、ニッケル水素(1999年)、そしてリチウムイオン(2004年)と、時代の変遷とともに進化を果たしてきました。
 「この電池が電動アシスト自転車にもたらした価値。それは『充電の煩わしさを気にすることなく長距離を走ることができるようになった』ということに集約されると思います。充電の頻度が大幅に減り、しかもメモリ効果を気にせず継ぎ足し充電が可能になったことで、お客様の扱いやすさや利便性が大いに向上しました。毎年10%程度の伸長で需要を拡げてきた大きな要因の一つだと考えています」
 そのメリットを享受しているのは、お使いいただく人ばかりではありません。たとえば自己放電の少ない特性は販売店の売りやすさや扱いやすさに直結するなど、市場全体に好影響を与えています。
 「もう一つ忘れてはならないのが、リチウムイオンの原理・原則を応用して、社会に役立つツールとして発展させてきた日本の企業や技術者たちの存在です。私たちもその一員としての気概を持って、この技術の可能性をさらに広げていきたいと考えています」

最新のPASバッテリーと野澤さん

 

※オートエコモードプラス(走行モード)の場合

 

電動アシスト自転車 賢いバッテリー選び

https://www.yamaha-motor.co.jp/pas/recommend/anime/

 

電動アシスト自転車が世に出て27年。お使いいただく人々は着実に広がり、身近で手軽な移動手段としてすっかり社会に根を下ろしました。その広がりを支えたイノベーションとして、「電池」「制御」「コスト」の3つを挙げた野澤さん。電池の進化については、「お使いいただく人々の敷居をぐーんと下げた」という実感があるそうです。

(広報グループ: 奥村 里美)

 

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