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Moto2世界選手権BLU CRU Pramac Yamaha Moto2 Team イサン・ゲバラ選手と契約更新、アルベルト・フェランデス選手と新たに契約を締結
ヤマハ発動機株式会社は、Moto2世界選手権に参戦する「BLU CRU Pramac Yamaha Moto2 Team」の2026年に向けたライダーラインアップについて、イサン・ゲバラ選手との契約を更新するとともに、新進気鋭のアルベルト・フェランデス選手と新たに契約を結びました。2026年も当社は、このラインアップでMoto2での地位をさらに強固にしながら、世界で活躍できるライダーの育成を目指します。
ゲバラ選手は2025年のチーム加入以来、シーズンを通じて大きく成長し、最終戦での優勝を含み、表彰台に2回登壇してランキング11位を獲得。その着実な成長は、MotoGPライダーの育成を目指す当社のビジョンを体現しています。
新たにチームに加わるフェランデス選手はスペインで最も有望視されているライダーのひとりで、18歳ながら2023年からFIM JuniorGP Moto2で活躍し、複数の勝利と表彰台を獲得。今シーズンもあと1戦を残してチャンピオン争いを展開しています。彼の高い適応能力と強い決意は、チームの2026年シーズンの挑戦に大きな希望を与えるものとなるでしょう。
当社の人材育成プログラム「BLU CRU」は、国際的なモータースポーツで活躍するヤマハライダーの育成を目的としています。若いライダーやアマチュア・ライダーにトレーニングなどの機会を提供し、プロライダーへの明確な道筋を示し、成長をサポートします。10年前にモトクロスからはじまり、その後プロダクションレースへと発展。2025年は世界中で1,000人を超える若手ライダーが参加しました。
Pramac Racingは、MotoGPで最も成功したチームのひとつとして高く評価されており、人材育成における専門知識が成功の鍵となりました。2025年、当社との提携によってファクトリーチームとなり、「BLU CRU Pramac Yamaha Moto2 Team」を発足しデビューさせました。この共同プロジェクトを通じ、Pramac Racingはこれまでに培ってきたライダー育成の経験を中排気量カテゴリーで応用し、若手ライダーが成長し成功するためのプラットフォームを築き上げました。
なお2025年シーズンをチームの一員であったトニー・アルボリーノ選手は、今シーズンを持ってチームを離れます。当社は、プロフェッショナリズムと多大な努力でプロジェクトに貢献し続けたアルボリーノ選手に心から感謝し、今後のさらなる活躍をお祈りします。
パオロ・パヴェシオ(Yamaha Motor Racingマネージング・ディレクター)
「BLU CRU Pramac Yamaha Moto2 Teamは、The Blue Shiftとして示したヤマハの長期展望と、すでに実績のあるBLU CRUという人材育成プログラムを組み合わせ、Pramac Racingの協力を得て今年からスタートさせたエキサイティングなプロジェクトです。
BLU CRUは、各カテゴリーで頭角を現しつつあるライダーを発掘しサポートすることを目的としたヤマハのグローバル・プログラムです。トレーニングやメンターシップ、競技を通して成長を促す機会を提供し、世界のトップで戦えるプロ・アスリートの育成を目指しています。
Pramac Racing は、世界レベルの才能を育成し世界に輩出してきた実績があり、ヤマハの中排気量クラスのチームの運営に最適なパートナーと言えます。
昨シーズンはイサン・ゲバラ選手が目覚ましい成長を遂げました。1年を通してマシンやチームとの結びつきが強まっており、2026年シーズンも継続的に成長していくと確信しています。同時に、アルベルト・フェランデス選手の加入をとても楽しみにしています。彼はJuniorGPですでに素晴らしいポテンシャルを披露しており、ヤマハの人材育成戦略に最適なライダーです。
またこの場をお借りし、トニー・アルボリーノ選手の2025シーズンの多大なる貢献に感謝するとともに今後の活躍を心からお祈りいたします。私たちは今後も、BLU CRU Pramac Yamaha Moto2 Teamを、人材育成や世界レベルで卓越した成果を達成する上での指標とするために力を尽くしていきます」
イサン・ゲバラ選手
「ヤマハファミリーの一員として、もう1年活動を続けられることを心からうれしく思います。まったく新しいプロジェクトとしてスタートしましたが、今ではBLU CRU Pramac Yamaha Moto2 Teamが確固たる実力を備え、設定した目標を達成できるチームであると言えます。ヤマハとPramac Racingの信頼に深く感謝し、目指す結果を得るために全力を尽くします」
アルベルト・フェランデス選手
「ヤマハファミリーと、野心的で刺激的なプロジェクトであるBLU CRU Pramac Yamaha Moto2 Teamの活動に加わることができてとてもうれしいです。僕はこのスポーツに長年にわたって最大限、情熱を捧げてきましが、ついに夢が実現しました。新シーズンが始まるのが本当に待ち遠しいです。チームをさらに深く知り、このヤマハの名に恥じないよう最大限、力を尽くします」
イサン・ゲバラ選手
3歳でバイクに乗りはじめて以来、着実に成長を遂げてきたゲバラ選手。16歳でFIM CEV Repsolで活躍し、ヨーロッパ・タレントカップとMoto3ジュニア世界選手権で優勝。ヨーロッパ・タレントカップでは6連勝を記録し、3戦を残してタイトルを獲得しました。
2020年にMoto3ジュニア世界選手権にステップアップすると、その年にタイトルを獲得。この活躍により2021年にはAspar Teamと契約を結び、Moto3世界選手権にデビュー。多くの素晴らしいパフォーマンスを披露して、第15戦アメリカGPでついに優勝を果たし、シーズンをランキング8位で終えました。
Moto3で2年目の2022年、開幕当初はチャンピオン候補にあげられることはありませんでしたが、予想を覆して6勝を記録し、第18戦オーストラリアGPでシーズン3戦を残してタイトル獲得を決定。翌2023年にMoto2へのステップアップを果たしました。
引き続きAspar GASGAS Teamから参戦した2023年シーズンは思うような活躍ができず、オーストラリアGPの6位がベストリザルトでした。2024年シーズンもトップ10争いに留まっていましたが、最終戦マレーシアGPでは3位として初表彰台を獲得しました。
2025年シーズンは、大きなターニングポイントとなる「BLU CRU Pramac Yamaha Moto2 Team」に加入。マレーシアGPで2位、最終戦バレンシアGPで優勝と着実に成長し、合計134ポイントを獲得してランキング11位となりました。
プロフィール
| 生年月日 | :2004年6月28日 |
| 出身地 | :スペイン・マヨルカ島パルマ |
| 国籍 | :スペイン |
| インスタグラム | :@izanguevara |
| 身長 | :173cm |
| 体重 | :54kg |
ハイライト
| GPデビュー | :2021年/カタールGP(Moto3) |
| GP表彰台回数 | :16回(Moto2/3回、Moto3/13回) |
| GPタイトル | :1回(2022年/Moto3) |
主な戦績
| 2025年 | Moto2世界選手権 ランキング11位(134ポイント) |
| 2024年 | Moto2世界選手権 ランキング17位(69ポイント) |
| 2023年 | Moto2世界選手権 ランキング22位(20ポイント) |
| 2022年 | Moto3世界選手権 チャンピオン(31ポイント) |
| 2021年 | Moto3 世界選手権 ランキング8位(125ポイント) |
アルベルト・フェランデス選手
スペインの若手ライダーのなかで最も有望視されるフェランデス選手。父親の影響で6歳の時に初めてバイクに乗り、その情熱をすぐさまモーターサイクル・レースに向けていきました。ミニバイクから世界選手権まで、フェランデス選手は強い決意と見事なスキルで活躍し、さまざまなカテゴリーで多くの表彰台や勝利をつかんできました。
父親の存在が彼の成長に大きな影響を与えていると考えられており、両親や兄弟が今も彼を応援しており、家族のサポートが今日のポジションの確立には不可欠だったという。
フェランデス選手は自身の成長に父親が重要な影響を与えたと語っています。両親と兄は今も彼を応援し続けており、そのサポートが今日のポジションの確立には不可欠だったといいます。
2022年、フェランデス選手は、「物事が思い通りに進まない時でも、さまざまな要因が影響しているため、焦ることなく努力を続けることを学んだ」と述べています。これは貴重な教訓となり、その勤勉さが報われることとなったのです。
フェランデス選手は数々の好成績を残してきました。FIM JuniorGP Moto3デビューイヤーの2022年にリカルド・トルモ・サーキットで初表彰台を獲得。ヨーロッパ・タレントカップやイタリアCIV選手権でも優勝や表彰台を複数回、獲得しています。適応性の高さはキャリア序盤から発揮され、ミニGPやMoto5選手権を席巻し、CIVやCEVジュニア・カテゴリーでも活躍しました。
2024年はFIM JuniorGP Moto2クラスでポールポジション2回、優勝2回を含む表彰台5回を獲得。2025年は同クラスで3勝を含む表彰台5回と活躍し、最終戦のバレンシア大会までタイトル争いを展開しています。またサンマリノGPでMoto2クラスにワイルドカード参戦して22位でフィニッシュ。2026年は「BLU CRU Pramac Yamaha Moto2 Team」から、Moto2世界選手権に参戦します。
プロフィール
| 生年月日 | :2007年9月2日 |
| 出身地 | :スペイン・バレンシア州アリカンテ |
| 国籍 | :スペイン |
| インスタグラム | :@albertoferrandez54 |
| 身長 | :181cm |
| 体重 | :59kg |
ハイライト
| Moto2初参戦 | :2025年サンマリノGP(ワイルドカード) |
| 表彰台 | :ジュニア・カテゴリーで複数回 |
| GPタイトル | :なし |
主な戦績
| 2025年 | FIM JuniorGP Moto2ランキング3位(優勝3回、3位2回) ※最終戦終了前 |
| 2024年 | FIM JuniorGP Moto2ランキング4位(優勝1回、2位1回、3位3回) |
| 2023年 | FIM JuniorGP Moto2ランキング19位(3戦出場) FIM JuniorGP European Talent Cupランキング11位(5戦出場中3位1回) |
| 2022年 | FIM JuniorGP European Talent Cupランキング9位 (2位1回/最低年齢制限に達し3戦を残してMoto3へ転向) FIM JuniorGP Moto3ランキング15位(3位1回/終盤4戦のみ出場) CIVMoto3ランキング4位(優勝1回、2位3回、3位4回/転倒で4戦欠場) |
| 2021年 | CIV PreMoto3チャンピオン(優勝5回、2位2回/転倒で2戦欠場) FIM CEV Repsol ETCランキング10位(2位1回/FIM Moto3転向のため終盤2戦を欠場) Campeonato FIM CEV Repsol – Moto3ランキング26位(年齢制限を満たし終盤2戦出場) |
| 2020年 | CIV PreMoto3ランキング7位(優勝1回、2位1回、3位1回/全8戦中4戦出場) FIM CEV Repsol – European Talent Cupランキング3位 |
| 2019年 | Hawkers Cup 85ccチャンピオン Copa de España Cuna de Campeones PreMoto4チャンピオン |
| 2018年 | Hawkers Cup 85ccチャンピオン Copa de España Cuna de Campeones PreMoto4ランキング3位 |
| 2017年 | Campeonato Motodes 85GPチャンピオン Cuna de Campeones Moto5チャンピオン Campeonato de España Moto5チャンピオン Hawkers Cup 85ccランキング3位 |
| 2016年 | Campeonato Motodes MiniGP 110 & MiniMotard 65チャンピオン Campeonato Comunidad Valenciana MiniGP110 & MiniMotard 65チャンピオン Cuna de Campeones ProMoGP 140 & Campeonato de España ProMoGP 140チャンピオン |
| 2015 年 | Campeonato Motodes MiniMotos 4.2チャンピオン Campeonato Comunidad Valenciana MiniMotos 4.2チャンピオン Campeonato de España MiniMotos 6.2チャンピオン |