【ニュースレター】ドローンが活躍する米づくり。変わりゆく稲作の風景
生産者によるドローンの自主運用
産業用マルチローター(ドローン)「YMR-08AP」に装着された粒剤散布装置から落下する黒い小さな粒。これはツヤの良さと白さで人気の静岡県産特A米「きぬむすめ」の種もみです。5月下旬、静岡県浜松市の加茂農園の水田で、ドローンによる種もみの散布が行われました。
水稲直播は、苗を植えるのではなく、直接種もみを水田に撒いて、田んぼの中で発芽を促す稲作の手法です。一般的な稲作と較べて労働負荷の軽減や作期の分散といったメリットがあり、農水省も働き手の減少や高齢化対策の一つとしてその拡大を推進しています。ちなみに種が黒いのは、種もみの安定した着床や鳥害から守ることを目的に、酸化鉄を原料とする黒鉄をコーティングしているからです。
「ドローンを使った水稲直播を導入しようと考えたのは、この田んぼの一部に田植え機が入れない深い部分があるから