Skip to content

ニュース -

MotoGP世界選手権 IRTA公式バレンシアテスト V4エンジン搭載の新型YZR-M1でヤマハMotoGPライダー4名全員が走行

2026年シーズン冬季テスト、V4マシンでクアルタラロ選手とリンス選手は15番手と19番手

 「Monster Energy Yamaha MotoGP」のファビオ・クアルタラロ選手とアレックス・リンス選手は2025年シーズン最終戦から2日後の11月18日、リカルド・トルモ・サーキットに戻り、IRTA公式バレンシアテストに参加して2026シーズンのテスト・プログラムを開始しました。おもにV4エンジンの感触をつかむことに集中し、ラップタイムではそれぞれ15番手と19番手となりました。

 前日夜の雨の影響で路面コンディションが悪化していたため、午前中の予定はキャンセル。最初のセッションは現地時間の13:20~17:30に行われました。

 セッションがスタートするや、クアルタラロ選手はミサノ・テスト以来となるV4エンジンの感触を再確認することに集中。おもにベース・セッティングの構築に取り組み、ラップタイムではセッション序盤で一時トップに立ったあと、最終的には1分29秒927で15番手、トップとの差は0.554秒でした。

 リンス選手はV4エンジン搭載の2026年型プロトタイプマシンに慣れ、感触を高めることを目標に作業に取り組みました。決勝セッティングとデータ収集に専念し、1分30秒720のベストタイムでトップから1.347秒差の19番手でテストを終えました。

 「Monster Energy Yamaha MotoGP」は20日に同サーキットでプライベート・テストを行ったあと冬休みに入ります。その後は来年1月29~31日のセパン・シェイクダウン・テスト、2月3~5日のセパン・テスト、2月21~22日のブリラム・テストなどが予定されています。

ミラー選手にラズガットリオグル選手を加え、新たな旅をスタート

 「Prima Pramac Yamaha MotoGP」はジャック・ミラー選手に加えてトプラック・ラズガットリオグル選手を迎え、V4エンジン搭載の新型「YZR-M1」で新たなシーズンをスタートしました。わずか1ヵ月前にスーパーバイク世界選手権で3度目のタイトルを獲得したばかりのラズガットリオグル選手は、まったく新しいマシンで周回を重ねて18番手のタイムを記録。ミラー選手は20番手でした。

 ラズガットリオグル選手はセッション・スタート前、チームへの最初のあいさつとして母国トルコの伝統的なお菓子「ピスタチオ・バクラヴァ」を配り、場を和ませました。セッションが始まるとミラー選手とともに、発展途上のプロトタイプマシンでできるだけ多く周回することを目標に取り組み、新しいマシン、タイヤ、電子制御への適応に努めました。セッションは現地時間17:30に終了し、ラズガットリオグル選手は全53ラップを走破して1分30秒667で18番手、ミラー選手は全51ラップを走り1分30秒864をマークして20番手となりました。

バレンシアテスト結果

順位 ライダー チーム マシン ギャップ
1 R・フェルナンデス Trackhouse Racing Aprilia 1'29.373
2 M・ベッツェッキ Ducati Lenovo Team Aprilia 1'29.400
3 A・マルケス Gresini Racing MotoGP Ducati 1'29.457
4 F・アルデゲル Gresini Racing MotoGP Ducati 1'29.550
5 P・アコスタ Red Bull KTM Factory Racing KTM 1'29.581
6 M・ビニャーレス Red Bull KTM Tech3 KTM 1'29.620
15 F・クアルタラロ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 1'29.927
18 T・ラズガットリオグル Prima Pramac Yamaha MotoGP Yamaha 1'30.667
19 A・リンス Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 1'30.720
20 J・ミラー Prima Pramac Yamaha MotoGP Yamaha 1'30.864

Monster Energy Yamaha MotoGP

ファビオ・クアルタラロ選手(15番手:1分29秒927)
「今日は時間が短すぎました。前回のミサノ・テストよりいいものを見つけるというよりは、今日はおもにベース・セッティングやフロントのフィーリングをつかむことに注力しました。ライディングスタイルはまったく違いますが、V4マシンの走りは気に入っています。完全な評価を下すにはまだ早過ぎます。幸い、明日もプライベート・テストを予定しています。重要な日になるでしょう」

アレックス・リンス選手(19番手:1分30秒720)
「マシンは少し良くなったと思います。ギアボックスなどの大きなところは何も変わっていませんが、ミサノよりフィーリングが向上しました。コース・コンディションの影響で多くの周回はできませんでしたが、フィーリングについてはかなり良かったと思います。セッティング作業には力を入れました。明日ももう一日あるので、今日はソフトタイヤでのタイムアタックよりは決勝用セッティングのほうに集中しました。全体的にはかなり感触がいいので、明日に向けて好調なスタートが切れたと思います」

マイオ・メレガリ(チーム・ディレクター
「2026シーズン冬季テストの初日というわけですが、今日はパフォーマンスを気にするよりはデータ収集に集中しました。不運だったのは、昨夜の大雨でコース・コンディションが良くなかったことです。でも数カ月まえからこれを予測していて、明日もここでプライベート・テストを予約してあります。この追加の一日でシャシーや空力パーツなどの最新パーツを評価し、セッティング作業も行えると思います」


Prima Pramac Yamaha MotoGP

ジャック・ミラー選手(20番手:1分30秒864)
「ニューマシンを理解し、確実なフィードバックを行うことを目標に取り組み、とても忙しい一日になりました。やることがたくさんあり、ひたすらそれに注力しました。このマシンはまだ生まれたばかりで開発途上ですが、とにかく努力を続けていきます。長所も短所もわかったので、このあとはエンジニアたちにできる限り正確に伝え、冬の間に答えを見つけてもらうことが私たちの仕事になります」

ジーノ・ボルゾイ(チーム・ディレクター)
「ヤマハにとって非常に重要な一日になりました。V4エンジンの投入によって新たな時代をスタートし、今日は4人のライダーがYZR-M1プロトタイプをコース上で走らせました。トプラック(ラズガットリオグル)もついにデビューしました。フィードバックにおいては現時点ではジャック(ミラー)のレベルに届きませんが、とても順調にこの新しい冒険をスタートさせています。
マシンの挙動に対する理解はかなり正確です。彼のフィードバックから感触がわかりますし、経験の少なさを考えれば、想像していたよりずっと速いです。人間的にもとても好きになりました。一緒に仕事がしやすい選手だと感じています。最も印象的だったのはブレーキングです。非常に素晴らしいです。スーパーバイク・マシンとは異なるタイヤとマシンに適応し、ブレーキを少なくすることを学ばなければなりません。しかし早くもそのことを理解し、すぐに実践し始め、効率を上げていることがデータからわかるのです。彼とニューマシンの組み合わせは私たちにとっても新たなチャレンジです。チームは新しいスピリットを必要としており、トプラックはその重要な鍵になるでしょう。同時に彼とジャックのストッピー・バトルにも期待しています。この特技においてはふたりが世界チャンピオンになるかもしれません」

トピック

タグ

プレス連絡先

  • MS戦略部 企画・管理グループ

    レース関連 0538-37-4025